海外映画

『アンコール!!』観ました 感想ネタバレあり

投稿日:2017年9月28日 更新日:

映画『アンコール!!』を観ました。

原題:Song for Marion
製作年:2012年 製作国:イギリス

あらすじ
無口で気難しい頑固老人アーサー。息子との関係もぎくしゃく。
そんな彼が、唯一優しい表情を見せることができる最愛の妻、マリオンは、
「年金ズ」という風変わりな合唱団で、ロックやヘビメタ、ポップスを歌うのが大好きな、陽気な女性。
国際合唱コンクールに出場するために、練習に励むマリオンだが、癌が再発してしまう。
練習に行けないマリオンの頼みで、合唱団に顔を出すようになったアーサーだが…

公式トレーラーはこちら
予告編だけでも、なんだか泣けそう(笑)

いつも思うけど、邦題ってちょっと好みじゃないものが多い。
この『アンコール!!』も、ストーリーとは合ってないように感じます。
原題のままでも良いんじゃ…

以下、ネタバレを含みます。
……

イギリスの名優テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴが熟年夫婦を演じています。
コワモテで、頑固で、不器用だけど、最愛の妻にはなんだか頭が上がらない。そんなアーサーを、魅力的に演じているテレンスと、
アーサーを大きな愛で包む、陽気でチャーミングな妻マリオンを演じるヴァネッサ。
お互いをいたわりながら、本当に長年を共に過ごしてきたかのような空気感を感じさせるふたりの演技は、まさに名演!

マリオンの癌が再発し、余命宣告をされ、残された日々を共に過ごすことの悲しさ、辛さ、儚さ。
「逝かないでくれ…」
とすがるアーサーの姿に、誰か彼に救いの手を!と思わずにはいられません。

マリオンが、合唱コンクールの予選で、ソロで歌うシンディ・ローパーの「True Colors」。
この歌詞、そしてマリオンの歌声が、ぞくぞく心に刺さります。
この曲はアーサーのための曲。それを、余命わずかなマリオンが全身全霊で歌う、その姿に、
私も、一緒にうるうる。

アーサーは、頑固で偏屈な老人だけど、
マリオンの前だけでは本当に優しい表情を見せるんです。
そんな彼が、マリオンを亡くした後に、
誰とも気持ちを分かち合えずに、不器用さゆえに息子とも溝を深め、
ものすごく辛く、悲しそうな表情をして、虚ろに日々を過ごしているのを観るのは苦しかったな。

でも、合唱団の音楽教師・エリザベス(ジェマ・アータートン)との交流から心をほぐし、
マリオンが好きだったものを、自分も理解しよう、と、
少しずつ気持ちを前に向かせ、合唱団へ参加していく、アーサーの姿。
とっても応援したくなりました!

そして、アーサーがコンクールでソロで歌った、
ビリー・ジョエルの「Lullabye (Goodnight, My Angel)」。
これが、Song for Marion。
もう、涙腺崩壊です。
泣いてませんよ、って顔するのに必死。笑

人間同士の心の絡み合いを、丁寧に描いている作品です。
観終わった後、心があったまること間違いなし!
文句なしの名作でした。

って、ハートウォーミングな部分にクローズアップして書きましたが、
合唱団「年金ズ」のおじいちゃんおばあちゃんが、めちゃくちゃキュート!
歌う曲のチョイスが、ヘビーメタルだったり、ラップだったり、過激な歌詞のポップスだったり。
さすがは年の功。
多少の過激さなんて全く動じず、むしろ興味津々で盛り上がって歌ってるところが、かなりかわいい。
ロボットダンスを練習する姿も、微笑ましくて、にこにこ、そしてぷぷぷ、と笑ってしまいます。

アーサーの孫のジェニファーも、おませさんで、活発で、かわいい!
学校の校庭でアーサーにお菓子をねだる仕草、ズルかわいくて必見です!笑

どこを切り取っても、素敵な映画。
出会えてよかったー!

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