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『MERU』観ました 感想・ネタバレあり

投稿日:2019年8月29日 更新日:

映画『MERU/メルー』を観ました。

原題:Meru
制作国:アメリカ 制作年:2015年

あらすじ
ヒマラヤ・メルー峰にそびえる岸壁「シャークス フィン」。
難攻不落、世界一の壁と呼ばれる直登ダイレクトルートに挑む3人のクライマーの姿を追ったドキュメンタリー。
一人の登頂も許していない、6,500mのこの峻峰は、登山の技術のすべてを必要とする、一流のクライマーにとっても悪夢の山。
2008年にコンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人はメルー峰に挑む。しかし巨大なストームに足止めされ、彼らの挑戦は失敗に終わる。
彼らは、二度とメルーには挑まないと誓うのだが…

以下、ネタバレを含みます。

よくある、登山を題材にした映画とは一線を画すこの作品。
これは、山へと向き合う登山家の物語。

もちろん、過酷な登攀の様子も、とても臨場感あふれる映像と共に映し出されています。
90kgにもなる登攀用具、食糧の入った荷物を背負いながらのクライミング、
テクニカルな技術を求められる、高難度のクライミング、
高所への順応…。
観ていて、ひぃぃっと引くくらいの過酷さ。

でも、そこには、
命をかけてまで、なぜ登るのか、
家族への想い、
など、死と向き合うことを続けてきたクライマーたちの心の葛藤もしっかりと映し出されています。

生きて帰ってきてこそのクライミング。
命を一番にたいせつに考えることこそが、優れたクライマー。
家族がいること、守るべき存在がいるからこそ、命のたいせつさを熟知しているのです。
でも、メルーへの登頂には、命を懸けるリスクを負わなければ成功できない。
そのジレンマを生々しく切り取っています。
時折(いや、全編を通じてかも…)ちらつく、クライマーの狂気と本能がとてもリアル。

山で死ねたら本望なんて言っている山ヤさんもいると聞きますが、
彼らの初回の英断を観てほしい。
頂上まであと100m、でも登ってしまったら身の安全を確保できない。
そこに辿りつくまで何年も準備をし、20日間も登ってきたのに。
あと100mなのに。
それでも引き返す判断をした、彼らのチームの強さをたくさんの人に知ってもらいたい。

そして、リアルな山岳美が強烈。
登山におけるすべての技術と、
強靭な精神力、
過酷さに耐えられるだけの体力。
人が登ることを拒み続ける、聖域のような山岳を見事に映像として切り取る、
監督でありクライマーのジミー・チンは、素晴らしい!

山を登る人やクライミングをする人にとっては、
最後までハラハラしたり、おなかの底がすうすうするような不安を感じたり、
震える展開の連続。
登山をしない人にとっては、もしかしたらどこかファンタジーさも感じるかもしれない今作。
でも、作りこまれていないからこそ感じる、リアルな人間の心が圧倒的!
違う世界を覗いてみたい時にもオススメの作品です。

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